HOME> 本誌連動インタビュー「FOOTALK」ノーカット版!
| 記者 | プロフィールを教えてください。 |
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| ケリー | 出身は、サンパウロ州郊外のバハボニータというところです。家族は3人で、妻はホザンジェラ、息子はマテウス(6歳)、娘がサラです。 |
| 記者 | 息子さんはFC東京のスクールでプレーしていると聞きましたが。 |
| ケリー | はい、そうです。彼が私を越えるかもしれないし、越えないかもしれないけれど、まだ先の話です。 |
| 記者 | サッカーをはじめたキッカケは? |
| ケリー | なぜか、と聞かれると難しいんですが…。ブラジルでは、男に生まれた以上、父親がボールを蹴らせるというのは決まりきっていることなので、自然の流れでこういうことになりました。家族のなかでは、私一人しかプロになっていませんが。 |
| 記者 | サッカーを始めた頃のポジションは? |
| ケリー | 当時は、右のハーフが主ですが、いまと同じ攻撃的なポジションで、フォワードをやったり、中盤をやったりしていました。 |
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| 記者 | もともと、攻撃が好きだったんですか? |
| ケリー | 守るよりは、ゴールを決める方が好きでしたね。 |
| 記者 | プロ以前の所属クラブは? |
| ケリー | ブラガンチーノのジュベニール(ユース)でプレーしていました。そのチームで、プロになりました。 |
| 記者 | 今年からFC東京に加わったわけですが、オファーが来たときはどんな気持ちでした? |
| ケリー | 必要とされているな、と感じましたね。日本のクラブに限らずどこから来たとしても、うれしいことです。あともう一つ、日本でプレーしていた友人もいて、彼らからサッカーの組織、運営などがしっかりしていて、ブラジルにはないものがある、と聞いていたし、サッカーの技術もしっかりしている国でやれるということで、うれしく思いました。 |
| 記者 | その友人とは? |
| ケリー | シーラス、エジーニョ・バイアーノ(ともに元京都)、ベンチーニョ(現大分)、バウベル(元横浜FM)…。最初、日本に来たばかりの頃はいろんな難しい面があるけれども、それを克服すればきっと日本を好きになる、と言われました。また、ブラジルほど過密スケジュールでもないし、Jリーグは選手にとってはいい組織だとも聞いていました。 |
| 記者 | スペインでもプレーしていましたが、海外のクラブでやりたい、という気持ちはもともと強かったんですか? |
| ケリー | 19歳のときにスペインに行ったんですが、そのときは経験もなくあまりにも若かったもので、いい活躍はできなかった。でもブラジルでは、海外でプレーすることがみんなの憧れで、私も憧れていた一人だったし、今回このようなチャンスをいただいたので、飛び込んだんです。 |
| 記者 | 地球の裏側でプレーすることは、勇気のいることだと思いますが、最終的に決意した理由は? |
| ケリー | 来る前に、FC東京のチーム状況や昨年の結果、またブラジル人がプレーしているということを聞いて、このチームでプレーできる条件が整っているように思えましたし、チームの考え方、方針が自分にあっているし、これからさらに成長していくチームだと聞いたので、決意しました。また、サッカーとは関係のないことですが、日本のいい文化などを取り入れてみたい、という気持ちもあったので、最終的には家族と話をして決めました。 |
| 記者 | すっかり日本には慣れたようですが、快適ですか? |
| ケリー | もう5カ月もいるので、慣れましたよ。最初は、時差の問題、食事の問題があったんですが、それは克服しました。いまでも唯一慣れていないのは、言葉の問題。ただ、それは徐々に慣れていくしかないでしょう。 |
| 記者 | 日本語は少し覚えましたか? |
| ケリー | ダメ(笑)。ピッチ内では、自分の言葉は伝わっていると思います。サッカー用語は割合しゃべれるようになってはいます。でも、それ以外はまだまだなので、これから勉強して覚えていかなければいけないな、と思っています。 |
| 記者 | ご家族も日本を気に入っていますか? |
| ケリー | とても気に入っています。ブラジルでは、スケジュールが過密でなかなか家族と一緒に過ごす時間がないんですが、こちらではブラジルよりも一緒に過ごす時間が長いのでいいですね。家族もこの街を気に入っていますよ。 |
| 記者 | 生活だけでなく、チームにもフィットして、コンディションもいいようですね。 |
| ケリー | 来日した頃は良くなかったんですが…。いまはいいと思います。暑さは厳しいですが(笑)。でも、どの選手もそうだと思うんですが、私自身、常に向上心を持ってやっていかなければいけないと思っているので、その気持ちがある以上、いい調整をしていると思っています。 |
| 記者 | 序盤は右サイド、現在は中央でプレーしていますが、いまのポジションの方がやりやすいんでしょうか? |
| ケリー | どのポジションでも、監督に言われたとおりにやらなければいけないのですが、正直に言えば、いまやっている真ん中の方が、ゴールやアシストの数字を見てもらえば分かると思うんですが、自分もやりやすいし、チームに貢献できるポジションだと思っています。 |
| 記者 | ゴールとアシスト、どちらも記録していますが、どちらの方がうれしいですか? |
| ケリー | どちらとも言えないですね。ゴールを決めたうれしさはもちろんある。僕のアシストで他の選手がゴールを決めたとしても、それはチームにとってのゴールなので、それも同じくらいうれしいですね。 |
| 記者 | アマラオとのコンビネーションも抜群ですが、彼とのプレーで意識していることは? |
| ケリー | いまはコンビがうまくいっています。同じ言葉を話すというのが、すごく助けになっていると思う。サッカーをやる上で、コミュニケーションは必要なことですので。常に気にしているのは、ポジショニングですね。お互いにうまくポジションを取る、ということ。他の選手とも、一日一日練習を重ねてコミュニケーション、コンビネーションを深めていっているところです。 |
| 記者 | 大熊監督からは、守備も要求されていると思いますが。 |
| ケリー | ブラジルのサッカーというのは、昔はフォワードはそれほど守備をしなくてもよかった。しかし現代は変わってきて、いまはどのポジションでも守備をしなければならない。それはどのチームでプレーするとしても同じことだし、チームのためにも必要なことですから。 |
| 記者 | あなた自身、チームの攻撃の中心だ、という意識は持っていますか? |
| ケリー | どの選手も、自分の責任を感じながらプレーしています。私の責任は、攻撃の部分、とくに中盤から前での攻撃の部分になります。それを意識しながらやっていますし、自分の最高のプレーをしなければならないと考えています。でもそれは、だれでも同じ考えでしょう。 |
| 記者 | ブラジルのサッカーと日本のサッカーとの違いは? |
| ケリー | 違いというのは、まず「スピード」ですね。日本の場合は、1試合ずっとスピードがある。ブラジルの場合は、パスを回してリズムを作りながらやるんですが、日本の場合は常に早いんです。あとは、日本は全体的に、ディフェンスを中心にチームを組み立てているところがある。ブラジルでは、攻撃を中心に考えますけれど。日本代表を見ても、ディフェンスからチームを作っているように見えます。代表はその形で好結果が出ているので、2002年ワールドカップでもいい成績を残せるんじゃないですか。 |
| 記者 | では、攻撃的な選手としては、日本のサッカーはあまり楽しくない? |
| ケリー | もちろん、フォワードでもディフェンスをしなければいけないということで、難しさというのはあります。でも、このシステムを経験することは自分のためになりますし、それだけ動かなくてはいけないということで、コンディションを良くしなければいけないし、フィジカルも強くしなければいけない。その意味では、自分の成長につながると思います。 |
| 記者 | 今後はさらに、ケリー選手へのマークが厳しくなってくると思います。それを打開するには、どうしたらいいでしょうか? |
| ケリー | 今年初めの頃は、相手チームが私のプレースタイルを知らないということもあって、それほどマークは厳しくなかったんです。でも、最近は研究されてきたのか、マークの厳しくなってきている。それを打開するのは大変なことですが、それだけ自分がいいプレーをしているという証拠なのだと前向きに考えて、もっともっと集中力を高めて成長していけばいいと思っています。 |
| 記者 | すでに開幕しましたが、セカンドステージの目標は? |
| ケリー | いいステージにしたい。1試合1試合大事に戦って勝って、優勝すること。タイトルを取りたいですね。 |
| 記者 | 個人的な目標はありますか? |
| ケリー | まずは、チームに貢献すること。味方を助けて、できれば自分でもゴールをたくさん決めて、ファンのみんなと喜びたいと思っています。 |
| 記者 | そのファンのみなさんにアピールしたいプレーは? やはり、ドリブル? |
| ケリー | 自分は、ドリブラーではない。もちろん、ケース・バイ・ケースで、ドリブルをしなければいけないときもあるし、シンプルにパスをはたいていかなければいけないときもある。たとえば股抜きをしてテクニックを見せるよりも、シンプルでもいいからゴールに貢献するプレーを見てほしいですね。 |
| 記者 | とくにこのステージは、家族も増えてモチベーションも高いのでは? |
| ケリー | もちろん、新しい家族が増えたことはうれしいし、自分が家族の大黒柱として、これからさらに頑張らなければいけないという、一つの責任もあります。それもあって、今後さらに気持ちは高まっていくと思います。 |
| 記者 | 開幕戦はドローという残念な結果でしたが、ゴールを決めて、ゆりかごのパフォーマンスもやって、個人的にはいいスタートを切ったのではないですか。 |
| ケリー | ゴールを決めることができて、生まれたばかりの長女に捧げられたことはうれしかったですね。残念ながらああいう結果になってしまいましたが、サッカーだから、あり得ること。これを繰り返さないことが大事だと思います。ゆりかごは、試合前に周りからやれと言われていたし、決めたらやることはあれしかないから(笑)、やろうと考えていました。 |
| 記者 | 選手としての最終的な目標はどこに置いていますか? |
| ケリー | まずは、常に向上心を持って、所属するチームに貢献して、いいプレーをすること。最終的な目標は、いいプレーをしていくなかで、チャンスがあれば代表に入ることです。すべての選手がセレソンを目標にしているし、私もそのなかの一人であることは間違いありません。しかし、ブラジルには本当にたくさんの素晴らしい選手がいるので、そこまで行くのは非常に難しいこと。日本でプレーしていると、なかなかブラジルでは名前も出てこないし、代表に入るのは難しいということは分かっていますが、まだまだ自分の足りないところはあるし、そこを克服しながら代表を目指したいと思っています。しかし、私は自分の力を信じているし、いつかそのチャンスは来ると思っています。 |
| 記者 | ずっとFC東京でプレーしたい、という気持ちはありますか? |
| ケリー | もちろん、活躍してチームに貢献して、いい成績を挙げたいと思っています。自分としては、ずっといたいと思っています。ただ、私だけの問題だけではなく、クラブの問題もありますから…。 |
| 記者 | どうもありがとうございました。今後も、数多くのゴールとアシストを期待しています。 |

1975年4月28年、ブラジル・サンパウロ州のバハボニータ生まれ。ブラガンチーノのジュベニールで育ち、同クラブとプロ契約してキャリアをスタート。ログロニェス(スペイン)、フラメンゴ、アトレチコ・パラナエンセを経て、今季からのFC東京へ。サッカーを始めた当時から、MFやFWの攻撃的なポジションを務めている。FC東京では、攻撃の核としてゴールにチャンスメークに活躍。16試合出場、6得点(セカンドステージ2節現在)を記録している。長女のサラちゃんが誕生したばかりで、妻・ホザンジェラさん(26歳)、長男・マテウス君(6歳)との4人家族。マテウス君は、FC東京のスクールでプレーしている。178センチ、77キロ。


